最近読んだ本『日本への警告』

投資家として未来の変化を見極める著者 ジム・ロジャーズ氏は世界中を旅して実際に目で現地の人々の姿を見ながら、投資先、今後の行く末を占ってきた。

 

日本を愛する彼から日本人への警告である本書。日本の外側から客観的に日本に対して警告を与えてくれていて、耳が痛いことがあったとしたら、どのようにその意見を捉えれば良いのだろうか。

 

筆者は戦後日本の成長とバブル経済の経験にいまだ浸り、今回近隣諸国に比べ劣る可能性を拒否し、「日本は大丈夫」と根本的な問題に目を逸らしながら、個人での考える力を失うマニュアル操業に浸り、暗い顔をしている日本人たちを心配している。

 

主に以下の4つの問題の指摘が繰り返されている。

 

少子化

②多額の財政赤字と長期債務残高

③日本は大丈夫という慢心

④近隣国、覇権国の遷移

 

少子化であるにも関わらず、出産率をあげるような政治はなく、移民を嫌うような内向的な国民性

 

翻って、日本の優れた点も鋭く観察しており、もったいない、とする筆者。世界で一番美味しいイタリアンは日本でこそ食べれる。海外の文化を取り込み、一流に仕上げることができる国民性を高く評価している。